ART(体外受精)

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体外受精

卵巣から排卵された成熟した卵子は、卵管の中に取り込まれます。そこで腟から子宮そして卵管へとあがってきた精子と出会って受精します。その後、受精した卵(胚)が卵管を子宮腔内にゆっくり移動して、子宮内膜へ埋もれ、着床します。しかし、たとえば卵管が詰まってしまっていたり、その他さまざまな原因や、原因不明で通常の治療方法では受精できず、妊娠できない方に、この受精がうまく行かない状態を少し助けてあげようというのが体外受精です。
体外受精ではまず、女性の卵巣から成熟した卵子を取り出します。一方、男性に採っていただいた精液からは元気のよい精子だけを選んで洗浄します。そして卵子と精子を体の外で出会わせて受精させます。実際には緻密な医療機器と受精に最適に調整された培養液のなかで受精がおこなわれます。受精した卵子のことを受精卵と呼びますが、もう少し培養を続けて4つから8つぐらいの細胞に分裂したところで細いカテーテルを使って子宮の中に戻します。この受精卵はさらに発育して子宮の内側の膜に入り込み、着床して妊娠となります。最近ではより長い間培養して、受精卵が胚盤胞という状態にまで発育してから子宮に戻す胚盤胞移植もよく行います。

体外受精の方法

1 排卵誘発剤を使用し、たくさんの卵子を育てます。 (卵巣過刺激)
2 卵巣から卵を取り出します。 (採卵)
3 精子を加えて受精させます。 (媒精)
4 受精した胚を子宮腔内に戻します。 (胚移植)

体外受精の適応

卵管の異常 卵管閉塞 卵管水腫、子宮外妊娠の手術後など
高度骨盤内癒着 卵管周囲癒着 腹部手術後、性行為感染症、子宮内膜症などで卵管周囲に癒着があり、卵子の卵管への取り込みが障害されている場合
精子の異常 乏精子症、
精子無力症
人工授精などで妊娠しない場合
原因不明不妊 明らかな不妊原因がなく、他の治療をしたにもかかわらず妊娠しない場合

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体外受精:採卵した卵の処理をしているところ
体外受精:採卵した卵の処理をしているところ

顕微授精

精子の数が特に少ない場合や、動きが悪い場合には体外受精でも受精がうまくいかないことも多くあります。また原因不明で受精しない場合もあります。このような場合、顕微鏡を用いて、卵の外側を被う透明帯という殻に穴を開けたりして細胞質の中に精子を注入して受精を助けようという顕微授精を行います。
最近では顕微授精のほとんどは卵細胞内精子注入法(ICSI)という方法でおこなわれています。この方法では精子一匹を非常に細いガラスの針に吸い込み、顕微鏡で見ながら、この針を卵子の細胞質の中に穿刺し精子を注入します。精子を注入したあとは通常の体外受精と同じです。
卵に傷をつけると奇形が生まれるのではないか心配される方もおられますが、この時期の卵はたとえ傷をつけても、個体のある部分に異常をおこすというものではなく、修復可能なものです。
とはいえ、成功率を上げるため、我々も十分すぎるほど慎重に実施しています。

顕微授精の適応

精子異常
精子の数あるいは運動率が悪い例や、その両方に問題があるため通常の体外受精では受精できない場合

精子の受精障害
精子の数や運動率の両方に問題がないのに体外受精では受精率が低いか、無い場合などの受精障害

顕微授精:採卵した卵に精子を注入しているところ
顕微授精:採卵した卵に精子を注入しているところ

胚凍結法

体外受精では、移植胚数は多胎妊娠を防ぐために通常2個か、3個に制限しています。受精卵が多数ある場合は余分の受精卵を、また何らかの理由で新鮮胚を移植できない場合などでは受精卵を凍結保存することがあります。
後日、自然周期あるいは子宮内膜をコントロールして、解凍して子宮に戻します。

透明帯開孔法(AHA)

体外培養の影響で透明帯が固くなる場合、高年齢の卵では透明帯が厚いことが多くそのため着床に障害のある方に対する治療で、透明帯の一部を薄くし、さらに穴を開け胚の脱出を容易にして着床しやすくする方法です。

透明帯開孔法(AHA) 図

胚盤胞移植

通常、体外受精にて数回良好胚を戻しているにもかかわらず妊娠しない方に、胚を体外で5~7日間培養し、生き残る胚を選別し、胚移植をします。それによって多胎妊娠率を減らし、より高い妊娠率を得ることが可能です。

胚盤胞移植

通常の体外受精胚移植では4分割卵あるいは8分割までした胚を子宮内に戻します。

胚盤胞移植

受精卵を5~6日目まで体外で胚盤胞まで培養して子宮内に戻します。

二段階胚移植法

受精後2日目と5日目に2段階に分けて受精卵を移植する新しい胚移植法です。
受精後2日目に移植する初期胚が子宮内膜を刺激し、5日目に移植される胚盤胞が、より着床しやすい子宮環境を作ることにより、妊娠率が高まるという移植方法です。

G-CSF療法とは?

G-CSFとは、サイトカインという免疫細胞から分泌されるタンパク質で顆粒球産出の促進、好中球の機能を高める作用があります。受精卵が着床するのに必要な内膜の厚さが7mm以上という目安が国際的にも定着してきています。
胚移植の5日前にG-CSF製剤を子宮内腔に1回投与することで子宮内膜が厚くなり妊娠しやすくなることが期待されています。
G-CSFの血中半減期は5~6時間と分解・代謝が早く、投与数日後に移植する胚への影響は無いと考えられています。

PPOS法

卵巣刺激法としては、Long法、Short法、Anagonist法、低刺激法などありますが、卵巣刺激中は排卵に注意する必要があります。PPOS法はGnRHantagonistを使用しないで黄体ホルモンを投与することにより排卵を抑制し、卵を育てる方法です。費用も抑えることができますが、新鮮胚移植はできません。卵巣刺激し、採卵、受精させ胚盤胞まで培養。良好胚を凍結保存します。その後周期に融解胚移植をします。高齢の方やAMH値が低い場合は胚盤胞まで到達しないこともあるため不向きです。

適応

  • 多嚢胞卵巣やAMHが高値の場合
  • Long法などの他の卵巣刺激法で卵胞発育がみられない場合

PPOS法のスケジュール

PPOS法のスケジュール
1.生理中 超音波検査
血液検査(ホルモン検査(LH.FSH,E2,P4)、術前検査(貧血、凝固能、肝機能)
ルトラールは朝夕1錠ずつ卵が発育する(採卵決定)まで服用 
投薬レトロゾール(クロミッド)1錠5日間
注射はrFSH2日間。以降はフェリングhMG 注射量はUSGの結果で決定
注射は次回診察日まで連日注射
2.卵胞検査 卵胞の発育状態チェック  超音波検査、血液検査(LH,E2,P4)
3.卵胞検査 卵胞の発育状態チェック  超音波検査、血液検査(LH,E2,P4)
4.卵胞検査 18mm以上の卵胞が数個あれば、採卵決定
GnRHa点鼻し、2日後に採卵する

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