子宮内膜症と不妊治療

4子宮内膜症と不妊治療

子宮内膜症とは、本来は子宮内腔にしかないはずの子宮内膜がそれ以外の場所で発生してしまった疾患です。違う場所に発生した子宮内膜であっても女、月経と同様に出血するため、発生した場所で痛みや癒着を起こし月経痛や排便痛の原因になります。主に卵巣や子宮がある骨盤内に発生します。好発年齢が30代前半であり、子宮内膜症があると不妊になりやすいことが分かっています。生殖年齢女性(20代~40代前半)の約10%に子宮内膜症が発症しています。子宮内膜症患者の30~50%に不妊症に不妊症合併します。同様に不妊症患者の30~50%が子宮内膜症を有しています。
子宮内膜症が不妊になる理由は卵管、卵巣周囲癒着によるキャッチアップ障害や腹腔内貯留液の影響が考えられます(詳しくは子宮内膜症のページ参照)

子宮内膜症による不妊原因

骨盤内での炎症により卵子や精子の質が落ちたり、癒着によって卵管機能を物理的に阻害したりすることが考えられます。

卵管、卵巣周囲癒着によるキャッチアップ障害

卵巣から排卵した卵子が卵管采に取り込まれるためには卵管と卵巣の位置が正しくなってないといけません。しかし内膜症は卵管や卵巣周囲に癒着を作るためこの2者の位置関係が離れてしまいます。その結果卵子をキャッチできなくなりキャッチアップ障害という状態になります。

腹腔内貯留液の影響

腹水中の「サイトカイン」が悪さをするといわれています。腹水中の「サイトカイン」が以下のような事をして悪さをするため妊娠しにくくなると言われています。

  1. 受精卵発育異常
  2. 精子運動能低下
  3. 卵管機能の抑制
  4. プロスタグランジンの増加
  5. マクロファージ活性の亢進

高プロラクチン血症や黄体化未破裂卵胞(luteinized unruptured follicle:LUF)

子宮内膜症患者では,高プロラクチン血症や黄体化未破裂卵胞(luteinized unruptured follicle:LUF)により排卵障害がおこることが推測されている.子宮内膜症に高プロラク チン血症が合併する頻度は高くないとするものと,内膜症のおよそ30%に存在するとの 報告もある.LUF は術後癒着の存在する症例にも高率に認められ,卵巣周囲癒着による機械的な卵胞破裂の障害がその一因と考えられます。
子宮内膜症の治療は第一選択は内服治療です。内服治療は排卵を抑えることになるので妊娠を希望される方には適しません。この10年ぐらいで飛躍的に進歩しました。内服治療薬が開発され長期にわたり、副作用が少なく子宮内膜症を抑え込むことができるようになりました。不妊治療法を考えると骨盤内で受精や胚発育が必要なタイミング法や人工授精より、体外で胚を発育させ子宮内に戻す体外受精の方が問題解決への近道になります。体外受精を選択しない場合を考えると4-6ヶ月ほど内服薬で治療し、骨盤内の炎症を改善してからタイミング法や人工授精を行うこと、腹腔鏡手術で骨盤内の病変をできる限り小さくしてからタイミング法や人工授精を行うこと、などが考えられます。
実際にはこの他に年齢や他の不妊原因なども加わり、それぞれで治療方針は異なってきます。
子宮内膜症は何もせず月経があるだけで悪化する疾患です。月経困難症がある方は放って置かずに産婦人科受診をし、子宮内膜症治療は行うことをお勧めします。

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